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梅雨と住まい
春が過ぎ、木々の緑がぐんと濃くなるころ、やってくるのが梅雨の季節。
洗濯物が乾きにくかったり、子どもが外で遊べなかったり、ちょっとしたストレスが増える時期ですが、実は「家のつくり」がとても大切になってくる季節でもあります。
「夏涼しく、冬あたたかい」この言葉はよく耳にすると思いますが、「梅雨時期に快適であること」も、いい家の大切な条件のひとつです。

空気が気持ちいい家
たとえば、雨の日に玄関に入ったとき。
空気がどんよりしていると、それだけでちょっと気分がさがってしまいますよね。
でも、湿気がこもりにくい家なら、梅雨の時期もより快適に過ごせます。
では、どうしてそんな違いが生まれるのでしょうか?
風の通り道をつくる設計
どこから風が入って、どこへ抜けるのか。
窓を開けることで風の流れを感じられ、空気が循環し湿気がこもりにくくなります。
こうした敷地の特性を読み取りながら、この通風計画を丁寧に考えています。
例えば、吹き抜けと高窓を組み合わせて、風が上へ抜けるような仕組みにすることで、じめじめした空気がこもりにくくなります。
敷地が狭くても、風の通り道を確保する工夫次第で、体感温度は大きく変わります。

断熱と気密のバランス
断熱性能が高いと、外気の影響を受けにくくなりますが、それだけでは不十分です。
家全体の気密性も整える必要があります。
また、調湿性のある素材や、適切な換気計画を組み合わせることでさらっと快適に過ごしやすくなる空間が生まれます。
例えば、漆喰の壁、無垢材の床など、呼吸する自然素材を使えば、湿度が高い日でも体感が変わってきます。
機械だけに頼らず、自然に調整される空間は、暮らす人に優しい空間になります。
カビと湿気対策は収納にも
湿気とカビはセットで語られることが多いかと思います。
例えば収納を開けるとなんとなくカビ臭い…なんてことありませんか?
これは風が通りにくい場所に湿気がたまり、空気が停滞することで起こることがほとんどです。
例えば、収納の内部の稼働棚を設けて空気が流れやすいようにしたり、壁の一部に調湿性のある素材を使ったりすることで、湿気がこもりにくくなります。
hacoLabでは打ち合わせの中で暮らし方に注目しながら、間取りや素材選びの中で取り組んでいきます。

雨の日を楽しむ空間づくり
もしかしたら、雨の日の楽しみ方も少し変わるかもしれません。
例えばちょっと深い軒のあるスペースがあれば、雨が降っていても本を読んだり、コーヒーを飲んでちょっと一息つける。
室内にいながら、外とゆるやかに繋がれるような空間があると、雨の日もいい時間になります。
例えば、子どもがちょっとだけ外に出られるようなスペースや、濡れて帰ってきたときに荷物を一時的に置ける土間があると、雨の日の過ごし方もずいぶんと楽になります。
そういったほんの少しの工夫が、日々の快適さに繋がります。

まとめ
雨の日でも、ここにいるのが気持ちいい。
そんなふうに感じられる家って、なんだか素敵じゃないですか?
四季のある日本では、その季節に応じて過ごしやすい環境を整えるためには、家の性能や設計力が問われると思っています。
そしてそれは、数字だけでは語れない住み心地そのものに繋がっていくのです。
これから家づくりを始める方にとって、実はこの時期は住まいの本当の快適さに気づける貴重なタイミングでもあります。
家を検討するとき、外観や間取りに目が向きがちですが、空気の質や湿気の感じ方にもぜひ意識を向けてみてください。
1年を通して快適に暮らせる家とはどんな家か、梅雨の時期だからこそ見えてくるヒントがきっとあるはずです。

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