blogブログ

2024/10/25

高性能住宅の本当の価値とは?選ぶ前に確認すべきポイント

#column 

「高性能住宅」と聞くと、最新の技術を駆使した理想的な家を想像しがちですが、実際にはその定義は曖昧です。

 

住宅業界では、「高性能住宅」という言葉がよく使われていますが、これには明確な基準が設けられていません

各住宅メーカーや設計事務所は独自の基準に基づいて「高性能」を謳っていますが、その内容は企業ごとに異なります

 

そのため、ただ「高性能住宅」という言葉だけでなく、具体的な性能数値や特徴を把握することが重要です。

 

このコラムでは、一般的に「高性能住宅」と呼ばれる住宅がどのような性能を持っているのか、そしてそれらを評価するための基本的な指標について解説します。

 

高性能住宅の主な要素

高性能住宅の性能を測る際に注目される主な要素は、大きく分けて以下の3つです。

  1. 断熱性
  2. 気密性
  3. 耐震性

これらの要素が適切に定められている住宅が、一般的に「高性能住宅」として評価されますが、評価基準に関しては統一された定義がありません。

 

断熱性

断熱性能は住宅の快適性や省エネルギー性能に直結する重要な要素です。 従来、断熱性能は1から4までの等級で評価され、4が最高とされていました。

現在は等級が7まで拡大され、等級4は最低基準になっています。これにより、いままで最高とされていた基準が、今では最低レベルとなってしまいました。

 

ゼロエネルギーハウス(ZEH)と呼ばれるレベルは、断熱等級5に相当します。

この等級5をクリアすることが、現代における高性能住宅の指標となっています。

 

求めるのであれば、等級6や7を目指すべき目標になりますが、等級7を目指すには大幅なコストがかかるため、一般的には等級5から6の間が費用対効果の良いラインとされます。

耐震等級

 

さらに詳しく知りたい方は過去のコラムもこちらから断熱等級とは?省エネで快適な家づくりに欠かせない基礎知識

 

気密性

気密性能「C値」という数値で表されます。 C値が低いほど、気密性能が高いとされています。

一般的に、C値が1以下であれば「高気密住宅」と呼ばれますが、より性能を追求するためには0.5や0.3といった低いC値を目指すことがあります。

 

低いC値を求めるとコストが必要となり、どの程度のC値が最適かは費用対効果や、住宅の種類や設計方針によって異なります。

また、木造住宅ではC値1を切ることが比較的簡単ですが、鉄骨構造などでは難しい場合もあります。設計に応じた判断が求められます。

 

耐震性

日本は地震の多い国であるため、耐震性は住宅にとって非常に重要な要素です。

耐震性能は「耐震等級」という基準で評価され、等級1が最低基準、等級3が最高基準とされています。

 

耐震等級1は国が定めた最低基準で、これをクリアすれば建築可能となりますが、高性能住宅を謳うのであれば耐震等級3を目指すのが理想です。

 

ただし、耐震性能も数値だけで評価するのは不安が残ります。構造計算の方法によってその評価に違いがあります。

耐震等級3をクリアしていれば安心と考えがちですが、どのような計算方法で評価されているのか、また実際にどの程度の耐震性能が確保されているのかを確認することが重要です。

耐震等級比較表

 

さらに詳しく知りたい方は過去のコラムもこちらから耐震等級1、2、3級の違いとは?住宅選びの重要ポイント

 

高性能住宅の本質とは?

ここまで解説したように、「高性能住宅」とは一概に定義できるものではなく、それぞれの基準で「高性能」を謳っています。

高性能という言葉に惑わされないように、各要素に関する具体的な数値や基準を確認することが大切です。

 

断熱性や気密性、耐震性、省エネ性など、住宅の性能を測る数値は存在しますが、それがどの程度の水準であれば「性能」といえるのかは、

自らのニーズや特にコストと性能のバランスを考慮し、過剰な性能を追求することが非常に良い結果を生むわけではないことを理解することが重要です。

 

hacoLab(ハコラボ)の家づくり

 

ハコラボでは、費用対効果を重視した家づくりを推奨しています。

断熱性に関しては等級6気密性はC値1以下耐震性は等級3を目安とした家づくりを行っており、これ以上の性能を追求することはコストに見合わないと考えています。

 

生活の快適さを考え、無駄なコストをかけずに適切な性能を確保すること。ちょうどいい塩梅な家づくりを意識しています。

資金を無理に性能に費やすのではなく、家族や自分の生活を豊かにするために使うべきだという考え方をもとに家づくりに取り組んでおります。

 

「高性能住宅」という言葉に明確な定義はありません

 

ただし、断熱性、気密性、耐震性、省エネ性の各性能が一定の水準を超えていることは、住宅の性能を判断する際に重要です。

これらの数値を踏まえて、自分にとって本当に必要な性能なのかを知ることが、理想の家づくりにつながります。

施工事例

 

YouTubeハコラボチャンネルでもお話ししております。

動画はこちら→高性能住宅は嘘だらけ⁉高性能住宅の注意するポイント教えます!

もっと知りたいこと疑問に思うことがあればお気軽にご連絡ください。